第3回国連防災会議への東北大学の取り組み | Tohoku University DRR Actions

国連防災会議

ID:183 レジリエンス・ワークショップ~しなやかな防災・減災を実現する科学技術と社会実装~

開催日
2015年03月16日(月)
時間
9:30-18:00(開場 9:00)
会場
東北大学 川内北キャンパス B101

開催レポート公開

使用言語
日本語
通訳
逐次通訳

お申し込み/お問い合わせ

東北大学災害科学国際研究所 寺田賢二郎(tei*irides.tohoku.ac.jp, 022-752-2134/2132)
東北大学流体科学研究所 寒川誠二(samukawa*ifs.tohoku.ac.jp)
日本アイ・ビー・エム株式会社東京基礎研究所 渡辺日出雄 (hiwat*jp.ibm.com)
(*を@に置き換えてください)

http://www.cae.civil.tohoku.ac.jp/resilience/

主催団体

東北大学 災害科学国際研究所(IRIDeS)

共催団体等

主催
東北大学流体科学研究所
日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所

後援
神戸市、(独) 科学技術振興機構、(株) 河北新報社、東北電力(株)、特定非営利活動法人国際レスキューシステム研究機構、東北大学極限ロボティクス国際研究センター、経済産業省イノベーション促進事業・最先端電池基盤技術コンソーシアム(予定)

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開催レポート

佐藤順一氏(日本工学会・会長・IHI顧問)の基調講演では、主に機械工学およびエネルギー工学の視点から、構造物のレジリエンス性を担保するには、事故対応などの過去の反省点に照らした機械設計の重要性が認識されました。また、Erick Hollnagel氏(南デンマーク大学・教授/ 主幹コンサルタント・南デンマーク地区・品質改善センター)は、その基調講演のなかで、Satety-IからSafety-IIの状態に移行するには、失敗に学ぶだけでなく、成功例についても同様に分析して教訓とすべきであるとの見解を共有しました。そして,土屋範芳氏(東北大学環境科学研究科・教授)、土井 章氏(国際航業株式会社・執行役員)、杉浦元亮氏(東北大学加齢医学研究所・准教授)、渡辺日出雄氏(日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所・部長)が,それぞれ地熱エネルギーの活用、スマーターシティの実例「グリーン・コミュニティ田子西」の紹介、生きる力因子の抽出と計測、コグニティブコンピューティングの実践などを紹介し、レジリエントな社会を実現するための技術を例示し、社会実装に向けた1つの方向性が確認されました。

パネル討論では,ホルナゲル教授の著書 の翻訳者である高橋信教授(東北大学大学院工学研究科・災害研)から,レジリエンス工学の考え方を解説いただき,「同じ失敗を繰り返さない」ことに満足せず「失敗を事前に想定して一度も起こらないように回避する」べきとするホルナゲル教授の主張を確認して,それを実現する方策について議論しました.各パネリストから,東日本大震災後に物事がうまく進んだ事例をご紹介いただき,そのような事例に共通して,機械やシステムを直接操作する経験を持った人がその場に居り,時間や資源が限られている中で重要なポイントから優先順位をつけて対応したことがわかりました.一方で一般市民からの信頼の欠如により,専門家やメディアの対応が十分に生かされなかった事例も見られました.現代は自分の行為と結果の直接的関係だけを意識するプロセスカット文明に陥り,限られた経験に束縛されて行動するという傾向が強まっています.今後は,専門家と一般市民が同じ現場,現物,現実について,科学を通してうまく説明できるという経験を積むことによって信頼を培うことが必要で,メディアや学会活動の重要性を確認しました.

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イベント概要

2011年に起きた東日本大震災をきっかけとして、日本だけでなく世界中の国々においてレジリエントな社会の構築が個人・自治体などの様々なレベルで求められている。これに呼応して、自然災害にも頑健でしなやかに対応できる社会をテクノロジーで実現する科学・人文の研究も進展してきている。ワークショップでは、災害からの回復力を科学技術・人文科学・医学の観点から捉え、第3回国連防災世界会議にあわせて、産官学の研究者によるレジリエントな社会を実現するための防災・減災に関する調査・研究成果の紹介と将来への提言を行うとともに、科学技術の重要性/技術の専門家と一般市民の理解のギャップについても議論を交わす予定である。また、口頭での研究発表を補完するために、津波シミュレーションやロボカップレスキューなどのデモも予定している。

詳細情報

9:45~9:50
オープニング

9:50~10:30
基調講演①
登壇者: 佐藤順一(日本工学会会長・IHI顧問)

10:30~10:50
主催組織講演(i)
登壇者: 奥村誠(東北大学災害科学国際研究所・副所長/教授)

10:50~11:00
休憩

11:00~11:20
主催組織講演(ii)
登壇者: 寒川誠二(東北大学流体科学研究所・教授)

11:20~11:40
主催組織講演(iii)
登壇者: 吉田和哉(東北大学工学研究科・教授)

11:40~12:00
主催組織講演(iv)
登壇者: 森本典繁(日本アイ・ビー・エム(株)東京基礎研究所・所長)

12:00~13:00
昼食・休憩

13:00~14:00
基調講演②
登壇者:Erick Hollnagel (Professor at the University of Southern Denmark and Chief Consultant at the Centre for Quality Improvement, Region of Southern Denmark)

14:00~14:10
休憩

14:10~14:30
一般講演(I)
登壇者: 土屋範芳(東北大学環境科学研究科・教授)

14:30~14:50
一般講演(II)
登壇者: 土井章(国際航業株式会社・執行役員)

14:50~15:10
一般講演(III)
登壇者: 杉浦元亮(東北大学加齢医学研究所・准教授、災害研兼担)

15:10~15:30
一般講演(IV)
登壇者: 渡辺日出雄(日本アイ・ビー・エム東京基礎研究所・部長)

15:30~15:40
休憩

15:40~17:30
パネルディスカッション
登壇者: モデレータ:奥村誠(東北大学災害科学国際研究所・副所長/教授)
パネリスト:
(1) 佐藤順一(日本工学会会長・IHI顧問)
(2) 藤田玲子(原子力学会会長・東芝)
(3) 室山哲也(NHK解説委員)
(4) 榊原 彰(日本IBM(株) スマーター・シティ事業 技術理事、CTO-Smarter Cities)
(5) 高橋信(東北大学大学院工学研究科・教授)
(6) 板橋恵子(エフエム仙台 防災・減災プロデューサー)

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